新日本酒紀行 地域を醸すもの 日本酒

週刊ダイヤモンド 新日本酒紀行 地域を醸すもの・神泉 NO.180

↑田園の広がる野田町に立つ東酒造場

↑週刊ダイヤモンド 2020/10/17号 

週刊ダイヤモンド 新日本酒紀行 地域を醸すもの・神泉 NO.180

ダイヤモンドオンラインで記事がアップされました

https://diamond.jp/articles/-/250762

『目指すのは、飲むと石の蔵と田園風景が目に浮かぶ酒。
地元農家と喜びを分かち合える Made in Komatsu』

↑石造りの蔵は文化遺産に登録されています
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/143238

昭和中/1948
木造2階一部平屋建、瓦葺、建築面積84㎡
1棟
石川県小松市野田町丁35
登録年月日:20090108
合資会社東栄松商店
登録有形文化財(建造物)

敷地北辺、主屋の東方に建つ。桁行7.7m梁間5.9m規模の切妻造桟瓦葺で、南面に蔵前を設ける。木造2階建で、外壁に切石を積み上げ、開口部に半円アーチなどの洋風意匠を取り入れ、上下の窓の間には竜虎の彫刻を施す。丁寧な装飾が施された石蔵の好例。

高品質の酒こそ地の米で。

   石の蔵で醸す純米酒』

(以下、本文より)

小松市の北部、田園の広がる野田町で1860年に創業した神泉醸造元の東酒造は、美しく力強い石造りの蔵を有する。

 石は地元小松市観音下の山から切り出した凝灰岩で、古墳時代前期は装身具に使われ、きめ細かな石質は加工しやすく建築物にも重用された。

小松市は昭和初期に2度の大火に見舞われたが、耐火性、断熱性に優れた東酒造の石の蔵は全て残った。「火事に強いだけでなく、醸造にも向き、居住性も良くて快適です」と7代目の東祐輔さん。

 2009年に酒蔵と住居12棟が国の登録有形文化財に、16年には酒蔵が日本遺産の認定を受けた。

 創業160周年を迎える20年、石の蔵の一つを売店とイベント場として整備。醸造期間を除いて酒蔵見学を受け入れ、茶室や庭も予約制で公開する。

↑奥座敷の緑寿庵

「酒を売るだけでは蔵の思いや取り組みが伝わらず、実際に見て知ってほしくて」。

 祐輔さんは地元を意識して酒造りに取り込む。酵母は主に金沢酵母で、使用する県産米の約半分は小松市産だ。市の山間部で栽培される減農薬のコシヒカリは果実感のある酒に仕上げ、新たな客層を得た。

↑7代目の東祐輔さん。東京農業大学醸造科を卒業。酒蔵と住居は隣接

 昨年度から、定番の純米吟醸の米を小松市産の山田錦に変更。香りとうま味が向上し、フランスの日本酒コンクールKURA MASTER2020の純米酒部門で最高賞を受賞。高品質の酒こそ地の米で醸すことに自信を得た。

↑洗米はウッドソン洗米機を使用

↑冷蔵管理する吟醸用の仕込み蔵

 目指すのは、飲むと石の蔵と田園風景が目に浮かぶ酒。地元農家と喜びを分かち合えるMade in Komatsuだ。

↑一般の仕込み蔵

 

🌾東酒造 おすすめのお酒🌾

神泉 純米吟醸 ブルーラベル  KURAMASTER2020プラチナ賞

http://www.sake-sinsen.co.jp/item/sinsen1/blue.html


【DATA】●東酒造・石川県小松市野田町丁35●代表銘柄:神泉 純米大吟醸、純米自然酒 蛍舞、神泉 純米吟醸 百万石乃白、神泉 純米吟醸 旨口●杜氏:二見秀正●主要な米の品種:山田錦、五百万石、百万石乃白、コシヒカリ

 

 

↑売店の奥はイベントスペースになっています。

↑レンタルスペースとしても貸し出しています。

↑昔の面影を残す蔵の内部 

 

↑県の酒米、百万石乃白で醸した「純吟乃白」

http://www.sake-sinsen.co.jp/item/sinsen1/Junginnoshiro.html

↑「純米吟醸 旨口」ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019金賞


http://www.sake-sinsen.co.jp/item/sinsen1/umakuti.html

↑「純米自然酒 蛍舞」。こまつもん最高ゴールド受賞

http://www.sake-sinsen.co.jp/item/sinsen1/hotarumai.html

 

↑代表作。蔵でも購入可


週刊ダイヤモンド 新日本酒紀行 地域を醸すもの・神泉 NO.180

https://diamond.jp/articles/-/250762

↑酒蔵と住居の裏口側