新日本酒紀行 地域を醸すもの 日本酒

新日本酒紀行 地域を醸すもの・大七の七福おとそ NO.284

『時を重ねて酒と生薬を調合!

 高貴な香りと甘みの極上お屠蘇』

 年明けの朝、無病長寿を願って飲むお屠蘇は、邪気を屠(ほふ)り、魂を蘇らせるのが名の由来と伝わる。
正月に飲む酒なら何でもお屠蘇と思ったら大間違いで、本来のお屠蘇は、本みりんまたは日本酒をブレンドし、生薬配合の屠蘇散を漬け込んだ薬草酒。願いを込めていただく年始の祝い酒だ。
生薬には桂皮、山椒、生姜、陳皮(ちんぴ)など、体を温め、健胃作用のあるものが選ばれ、薬局によって調合は異なる。また、漬け込む酒で味わいは大いに変わる。伝統的な本みりんの原料は、餅米、米麹、焼酎の三つだけ。飲んでおいしい酒であることが重要だ。

 ラベルは水引をデザインし、「七つの福を呼び寄せるように」と「大七の七福おとそ」と命名、19年に誕生した。杯で一杯飲めば高貴な香りに癒やされ、体が温まる。

「酒は百薬の長」というが、最も薬効あらたかなのはお屠蘇だろう。年明け一番で口にする酒に、邪気を払って心身の蘇りを託した先人の知恵に驚く。

新日本酒紀行「大七の七福おとそ」
↑「大七の七福おとそ
大七酒造・福島県二本松市竹田1-66
●代表銘柄:大七箕輪門、大七純米生酛、大七皆伝、大七頌歌、大七極上生酛、不倒翁
●杜氏:佐藤孝信
●主要な米の品種: 山田錦、五百万石
新日本酒紀行「大七の七福おとそ」
大七酒造玄関ホール
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10代目の太田英晴さん、生酛造りに重要なもとすり
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10代目の太田英晴さん
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取水の儀
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注水の儀
●メイン料理に合う生酛純米大吟醸酒
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