cafe shop 新日本酒紀行 地域を醸すもの 日本酒 6月 01, 20226月 03, 2022 by Yohko Yamamoto 新日本酒紀行 地域を醸すもの・真澄 258 週刊ダイヤモンド22年5月28日号特集『儲かる農業2022』 『新日本酒紀行 地域を醸すもの』で、ご紹介したのは、長野県諏訪市の酒蔵『真澄』を醸す宮坂醸造さんです。 山本洋子:酒食ジャーナリスト 全国の酒蔵が使う7号酵母の発祥蔵として知られています。 7号酵母は「諏訪蔵」のここ↑で発見されたそうです。 ↑酒蔵通りに面した宮坂醸造の外観 Photo by Yohko Yamamoto 新日本酒紀行 地域を醸すもの「真澄」 長野県諏訪市 『清酒酵母の代表、7号酵母発祥蔵の リブランディング』 寅と申の年に開催される諏訪大社の御柱祭は、上社の本宮と前宮、下社の春宮と秋宮、それぞれ4本の御柱を山から引いて境内に立てる神事で、1200年以上の伝統を誇る。 諏訪大社の神鏡「真澄鏡」に由来する「真澄」を醸す宮坂醸造は、1662年に創業。明治維新以降、経営不振に陥り、酒造業を託された宮坂勝さんが酒質を徹底改善し、1943年の全国清酒鑑評会で全国首席に。その後も連続して受賞し、注目を浴びる。 46年、もろみから新種の酵母が発見され、7号酵母として頒布され、今も全国の酒蔵が使う。 出荷量が増えて諏訪蔵が手狭になり、82年に標高960mの高台に富士見蔵を竣工。原料米は酒造好適米の新米のみを自社で精米し、さらに酒質を磨く。 97年に勝さんの孫の直孝さんと妻の公美さんは酒のある食卓を豊かにと、セレクトショップ「セラ真澄」をオープン。センスの良い酒肴や調味料、器を集め、訪問客を増やす。輸出にも力を入れ、海外拠点を設けて日本酒文化の魅力を国内外へ発信する。 輝かしい業績の一方で、7号以外の酵母を使った華美な香りの吟醸酒や、幅広い製品展開で没個性化した蔵を懸念したのが、2013年に蔵を継いだ息子の勝彦さんだ。 上質で個性ある食中酒をと、全ての酒を7号酵母に回帰。今までのファンも新客も喜ぶ酒を目指して試作を繰り返し、19年にリブランディング。 スパークリングや低アルコールなど、7号酵母の凜として穏やかな個性を時代に合わせて進化させる。 ↑『真澄 スパークリング Origarami』 ●宮坂醸造・長野県諏訪市元町1-16 ●代表銘柄:真澄 漆黒KURO、真澄 茅色KAYA、真澄 七號、真澄 夢殿、真澄 純米酒奥伝寒造り ●杜氏:那須賢二 ●主要な米の品種:美山錦、山田錦、山恵錦、ひとごこち 次のページ 【写真】7号酵母発祥の諏訪蔵、標高960mに立つ富士見蔵 7号酵母発祥の諏訪蔵 Photo by Y.Y. 右から宮坂直孝さん、公美さん、勝彦さん Photo by Y.Y. 標高960mに立つ富士見蔵 Photo:Miyasakajozo 精米 Photo:Miyasakajozo 精米 Photo:Miyasakajozo 次のページ 【写真】蒸し米、製麹、酒母造り 蒸し米 Photo:Miyasakajozo 蒸し米 Photo:Miyasakajozo 蒸し米の放冷 Photo:Miyasakajozo 製麹 Photo:Miyasakajozo 製麹 Photo:Miyasakajozo 酒母造り Photo:Miyasakajozo 酒母造り Photo:Miyasakajozo もろみの櫂入れ Photo:Miyasakajozo 仕込み場 Photo:Miyasakajozo 次のページ 【写真】瓶詰め、「セラ真澄」の店内 瓶詰め Photo:Miyasakajozo 「セラ真澄」の店内 Photo by Y.Y. 蔵限定品の「樽酒」Photo by Y.Y. 蔵では、空樽も販売しています。Photo by Y.Y. こちらも蔵でしか購入できない「御柱」ラベル Photo by Y.Y. 指を切る心配がない安全な樹脂製カバー。昔から採用。Photo by Y.Y. 瓶には点字が入っています。 Photo by Y.Y. 次のページ 【写真】300mlも充実、柑橘系の風味の夏酒、煎り酒 300mlも充実して少しずつ試せるのが嬉しい。 Photo by Y.Y. 柑橘系の風味の夏酒 Photo by Y.Y. 人気の「煎り酒」 Photo by Y.Y. セラ真澄ではおしゃれな器や酒肴を販売。店頭に立つディレクターの宮坂公美さん。地域の美味が揃っています。Photo by Y.Y. ※週刊ダイヤモンド2022年5月28日号より転載 週刊ダイヤモンド 2022年 5/28号 ◉最近の諏訪は面白い!新しい動きを、勝彦さんから教わりました 蔵の近くにある八剱神社(やつるぎじんじゃ) 歴史ある由緒正しい神社です。緑が多く、気持ちのいい風が吹き抜けていました。 こちらでも御柱祭はあるそうです(木は自然のサイズで) そして今、話題の「リビセン」へ http://rebuildingcenter.jp 木材、家具、食器、布・・・いやもう見どころ満載のリビセン! カフェも併設。 そして近くには、驚くほどおしゃれな花屋さんも🌸 olde 「オルデ」と読むそうです。ここにオルデ なぜここで花屋さんを?と思いますよね↓こちらに紹介が http://www.nagano-np.co.jp/articles/87414 こちらは ↓ 勝彦さんイチオシのコーヒー屋さん☕️ AMBIRDさん 大人気で満席のため、テイクアウトでDrip Coffeeをいただきました。コクある煎り感!好み https://www.instagram.com/ambird_coffee_tea/ 諏訪にどんどん面白い人が移住して、楽しいお店が増えているのがわかりました💛 空き家と人を、どんどんつなぐ役割もしている勝彦さん。次に諏訪に行ったら、もっと増えているに違いない!(確信)