【Number 144】
栃木県栃木市岩舟町にある相良酒造さん
↑銘柄は「朝日榮」
(本文より)
相良酒造は1831年の創業以来、新潟から越後杜氏を招いて酒造りをしていたが、2000年に「これからは蔵元が酒を造る」と8代目の相良洋行さん自ら杜氏となり、地酒に専念する。
今、杜氏は娘の沙奈恵さんが務める。
〜この続きは誌面で〜
地元の岩船石で建てた税務監査用の部屋
蔵の軒丸瓦や屋根近くに入った「九」の字。「すべて丸くいく」よう先祖が特注
母の智子さん(左)と沙奈恵さん。智子さんは蔵娘で、ここで生まれ育ちました。
「昔は蔵に入るなんて・・・ありませんでした。時代ですね」
今は沙奈恵さんと一緒に麹をつくったり、蔵仕事をしています。
麹室は雪害にあって新調しました
地元銘柄の「三毳山(みかもやま)」は、蔵で販売しています
読みづらいですが、地元の自慢の山です。みかもやま
年明けからラベルを一新した「朝日榮」
沙奈恵さんが考える味わいは
「青葉にそっと寄り添う『朝露』のように優しく包み込むような透明感ある味わいと、穏やかで心地よりキレをお楽しみ下さい」
まさに透明感ある美しさ。清らかで、思わずキュッと抱きしめたくなるようなキュートなお酒です。
杜氏の沙奈恵さんの雰囲気そのもの。
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沙奈恵さんが修行を終えて、相良酒造に入ったとき、父・洋行さんが地元米の「あさひの夢」を用意していたそうです。
そして、そのお米で特別純米酒を醸すよう託されたといいます。
「心配で心配で、仕込みの間、1時間おきにタンクを見回り寝不足に。酒は命を削って造ると実感しました」。
そんなファーストタンクが、思い入れがもっとも強い「あさひの夢」の特別純米酒です。
ですが、師である父・洋行さんは、2019年に急逝してしまいます。
米や酵母の組み合わせは何度も試し、酒造りの礎はできていたものの、より丁寧な酒造りを決意する沙奈恵さんでした。
9代目を継いだ兄の明徳さんと。家族3人の力を合わせた誠実な酒造りを目指しています。
●相良酒造・栃木県栃木市岩舟町静3624
https://www.facebook.com/asahisakae
●週刊ダイヤモンド・2020年1月18日号